会社にあるコーヒーの自動販売機が、非常に頭にくる。
好きなコーヒーのボタンを押して、ミルクや砂糖の量を調整すると、まず紙コップが落ちてきて、次にコーヒーとミルクと砂糖が適切な量だけ注がれるというしくみなのだが、しばしばこの期待は鮮やかに裏切られる。
私は毎朝出社すると、この自販機でカフェラテを買って飲むことにしているのだが、例えばスチームミルクが切れるとする。すると、自販機の小さな扉を開けた私の前にあるのは、カフェラテではなく砂糖の入った黒いコーヒーだ。
また、コーヒーが切れることもある。そうすると自販機からは、甘いスチームミルクが出てくる。
私が飲みたいのは、カフェラテなんだよ! 砂糖しか入ってないコーヒーとか甘いスチームミルクは要らないの!!
材料のひとつでも切れていたら、売り切れにすべきでしょうが!!!
出て来ないとわからないなんて、客を舐めてんのか!!!!(どんどん激昂してくる私)
さらに話は続く。先日はミルクも砂糖もコーヒーも切れていたらしく、出てきたのは紙コップに入ったお湯だった。
さて、勘のいいみなさんはもうお気づきだろうが、もし紙コップが切れていたら?
考えただけでも腹がたってきますね。
もちろん、扉を開いたそこには、何もないんですね。ただ、その辺りに仄かに、失われたコーヒーの香りを漂わせて…。
大分前に総務には苦情を言ったのだが、一向に改善される気配はない。今日もスリルに満ちた私の朝がやってくる。